2012年12月26日水曜日

0円でソーラーパネル設置、ソフトバンクグループの「おうち発電プロジェクト」はお得なのか?

おうち発電プロジェクトとは?

ソフトバンクモバイルは、個人住宅の屋根を借受けて、0円でソーラーパネルを設置するサービスを始めた。2012年12月21日から2013年3月31日まで、先着で1,000棟の募集を行なっている。
発電した電力は全て電力会社に売電して、住宅所有者の負担金は0円。
契約期間(20年)満了後、太陽光発電システムは譲渡される。

設置後はSBエナジーが管理を行い、機器の不具合20年間、設置後の雨漏り10年間、災害による故障20年間、設置起因による梁の破損10年間などの保証がある。


契約は20年で、売電額の15%を「発電スポット利用料」として支払われる。たとえば、月に10000円の売電があれば、1500円は発電スポット利用料として建物所有者に支払われることになる。


また、Aプラン・Bプランの2種類の通信料割引サービスがある。
Aプランは「ホワイトプラン基本料」980円が無料(3回線まで)、「ホワイトBB月額使用料」毎月1000円引き(1回線)。

Bプランは「光サービスプロバイダー料」が無料(1260円引き)、ADSLサービス月額料金が毎月1000円引きで、ともに発電開始から3年間割引される。


契約には下記の適用条件に該当することが条件となる。

適用条件

  • 戸建てで、3階建まで(高さ10m以内)。
  • 建物の所有権があり、築15年以下であること。
  • 下記サービス提供地域であること。

    青森県、秋田県、宮城県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、山梨県、岐阜県、静岡県、 愛知県、三重県、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、岡山県、広島県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、宮崎県(島嶼部・離島を除く)



ソーラーパネルのメーカーは、サンテックパワージャパンとシャープで、どちらになるかはわかならい。なお、非常時には専用コンセントより電気を使用することができるとのこと。





おうち発電プロジェクト、20年間で得られる最大利益

20年間で得られる利益を考える。たとえば、4kWのソーラーパネルを設置し、Aプランで最大の通信料割引き3,940円をうけたとしよう。通話料金の割引は3年間で、141,840円となる。

発電効率を無視して、毎月平均14,000円の売電だったとする。20年間では480,000円となり、合計621,840円だ。実際は条件によって異なるので、あくまでも参考として。





ソーラーパネルを設置して、20年間の売電額は?

仮に4kWのソーラーパネルを設置し、月平均14000円の売電額だとする。単純計算では下記のようになる。

14,000円 x 12ヶ月 x 20年間 = 3,360,000円

現在4kWのソーラーパネルを設置した場合、約170万円ぐらいだろうか。これは屋根の形状や条件によって異なるので一概には言えないが。



また、ソーラーパネルは維持費用がかかる。とくにパワーコンディショナーの寿命は10年程度と言われている。機器本体の交換費用は300,000円~と高額で、故障した場合には交換または部品交換(数万~)となる。また保証は1年~10年とメーカーや設置業者によっても違う。


仮にパワーコンディショナー10年保証があり、20年間で1度交換したとする。ソーラーパネル設置費用とパワーコンディショナー交換費用300,000円を売電額から引くと・・・。

3,360,000円 - 1,700,000円 - 300,000円 = 1,360,000円

また、ローンを組んだ場合は、設置費用が増す。イオン銀行などの金融機関で行なっているソーラーローンなどもある。

仮に年利2.8%で20年のローンとしよう。月額返済額は9,258円、総額2,222,041円となる。これを当てはめると・・・。


3,360,000円 - 2,222,041円 - 300,000円 = 837,959円



上記は、他に費用が発生しなかった場合である。実際は他にメンテナンス費用が発生するだろう。

現状では、ローンを組むと10年間でプラスに転じるのは難しい。これが発電量が少なければさらに長くなり、元をとるのに15年間ぐらいは見ておいたほうがいいだろう。

我が家では、3kWで10年間でもとが取れるようになったら考えようかなぁ~。



太陽光発電の補助金について


  • 国からの補助金
    • 1kWあたりシステム価格が55万円以下の場合は1kWあたり3万円
    • 1kWあたりシステム価格が47.5万円以下の場合は1kWあたり3.5万円
      ※平成25年3月29日まで


都道府県からの助成金、各自治体からの補助金については、各都道府県、自治体によって異なる。詳しくは下記サイトを参考に。

太陽生活ドットコム
http://taiyoseikatsu.com/subsidy/



太陽光発電で効率良く利益を得るためには


太陽光発電の場合、現在の制度では昼間の売電額は42円/kWで、オール電化で夜間の使用電気料金は21円/kWで昼間より割安である。

あたりまえの話だが、日中の発電時間帯は出来るだけ電気を使用せず、夜間使用するようにした方が効率良く利益を出すことができる。